注目すべきはキャンパーだけじゃない、 リブートした新キャンプ場の挑戦
約10年ほど閉鎖されたままだったキャンプ場跡地をリフレッシュして、新たなキャンプ場が誕生。場所は三宮から車でおよそ15分とは信じられないような、静かな森と川のほとり! キャンプ×防災プログラムだったり、地元の名産品づくりだったり、令和ならではの数々の取り組みとあわせて、オープンしたばかりの「KOBE川の音ベース」をご紹介します。
KOBE川の音ベースは、区画のない完全フリーサイトなキャンプ場。川のほとり、雑木林の中、丘の上…地形を読み、川の音、自然の声を聞きながら自由に場所を選ぶことができる。
柏尾谷川に沿って奥へ奥へと長い敷地。隣りの利用者が気にならないだけの奥ゆきがある。
こちらの林はハンモック愛好者には最高の環境。
最奥部には滝が。水の透明度も高い。
箕谷JCTからもすぐの立地。三宮から駐車場まで約15分。ここからキャンプ場までは徒歩15分の道のり。
長年の閉業でかなり荒れ果てていたが、昨年6月から再整備を開始して半年後の11月にはプレオープンにこぎつけた。
キャンプ場までのアクセス道には、大雨で増水した柏尾谷川の水が道を覆い尽くしてしまう難所があり、この取材1週間前にもあふれたばかりという。川にはまだ大きな流木が見える。
ピザ窯を準備したり。
手洗い場や炭入れ、さらにはバイオトイレを設置したり。
先日、クラウドファンディングでも支援を受け(支援者166人!)、水場やバイオトイレは今後さらに充実予定。
何よりもこの柏尾谷川の清流あってこそのキャンプ場。
六甲山系ではまれだというマルバウツギ。こうした自然の知識も環境保全を進める地域のNPOから教わっているところ。
シンボルツリーのようなモミの大木。落雷かで一部が上から裂けている。
川の音ベース開業に向けて多くの人が手伝いに名乗りを挙げた。地元に暮らす江﨑さん(右)もその1人。
利用者が残していったブッシュクラフト。枝や石などを使って風よけとしている。
安田さんの前職は、数々の防災プロジェクトを開発している神戸のNPO法人プラス・アーツ。さらにその前、地元の京丹後時代から防災の活動を続けてきたという。だからこそ、なんちゃって防災ではなく、キャンプ場ならではの意味のある防災事業を進めていくつもりだ。
教わりながら森の間伐なども少しずつ進めているところ。このキャンプ場の再整備が山の保全にもつながる。
かつてないキャンプ場となっていきそうで、これからの活動、プログラムにも注目したい。
なお、この7月から入場料は大人(中学生以上)500円、子ども(4歳以上)300円が必要に。
料金:ソロ2,500円/張(デイキャンプは2,000円) 2名以上4,500円/張(デイキャンプは3,500円) ※要・別途入場料
https://www.kawanone-base.jp/
<KOBE川の音ベースまでの道のり>
文:竹内厚
写真:岩本順平