注目すべきはキャンパーだけじゃない、リブートした新キャンプ場の挑戦｜TRIP

2023/06/30

注目すべきはキャンパーだけじゃない、リブートした新キャンプ場の挑戦

約10年ほど閉鎖されたままだったキャンプ場跡地をリフレッシュして、新たなキャンプ場が誕生。場所は三宮から車でおよそ15分とは信じられないような、静かな森と川のほとり！　キャンプ×防災プログラムだったり、地元の名産品づくりだったり、令和ならではの数々の取り組みとあわせて、オープンしたばかりの「KOBE川の音ベース」をご紹介します。

KOBE川の音ベースは、区画のない完全フリーサイトなキャンプ場。川のほとり、雑木林の中、丘の上…地形を読み、川の音、自然の声を聞きながら自由に場所を選ぶことができる。

柏尾谷川に沿って奥へ奥へと長い敷地。隣りの利用者が気にならないだけの奥ゆきがある。

こちらの林はハンモック愛好者には最高の環境。

最奥部には滝が。水の透明度も高い。

閉業したきりになっていたこの場所の魅力に気づき、新たにキャンプ場への道を切り拓いたのはこちら、安田典充（のりみつ）さん。きっかけは、北区山田町の未来を考える里づくり協議会のポスターを目にしたところから。

「たまたまその山田町のポスターにキャンプの絵も描かれていたんです。地域の方がいつか復活したいなという思いがあって描きこまれてたようなんですけど、そこから里づくり協議会に連絡を入れて。実際、私もこの場所を見ると一瞬で惚れこんでしまいました。ただ、何がなくてもキャンプ場ってできそうなものですけど、そこからがとても大変で（笑）」。

箕谷JCTからもすぐの立地。三宮から駐車場まで約15分。ここからキャンプ場までは徒歩15分の道のり。

長年の閉業でかなり荒れ果てていたが、昨年6月から再整備を開始して半年後の11月にはプレオープンにこぎつけた。
キャンプ場までのアクセス道には、大雨で増水した柏尾谷川の水が道を覆い尽くしてしまう難所があり、この取材1週間前にもあふれたばかりという。川にはまだ大きな流木が見える。

流木を取り除いたり、土のうを埋めたり。キャンプ場だけでなく、アクセス道の整備も含めると大変な作業量だ。

「キャンプ場まで車で上がれるくらい道を整備していってたんですけど、それもまた大雨が降ると元通りで。自然の中でやるというのはこういうことなんやなってまざまざと思い知らされました。ただ、ありがたいことにたくさんの人がお手伝いに来てくださるので、本当に助けられてます。すでにできあがったキャンプ場じゃなくて、一緒につくっていける、その途中過程も体験できる場所ってなかなかないので、その部分でも面白がっていただいてるのかなと思います」。

ピザ窯を準備したり。