種まきから間引きのことまで
ここまで、参加者それぞれのフリースタイルでチンゲン菜を育ててきましたので、チンゲン菜の種を購入した「アグロガーデン 神戸駒ヶ林店」の園芸担当・泉谷さんに、これまでの成果を確認してもらいました。いってみれば、ベランダ園芸の赤ペン先生が登場~!
◎土って使い回しでもOK?
長田区のWさんは、前にハーブを植えていたプランターで挑戦しました。この場合、土は入れ替えるほうがいいのでしょうか?
「そのままでもいいのですが、理想をいえば、一度、プランターをひっくり返して、古い根をとりのぞいて、土を天日乾燥するとよかったです。根は老廃物の出口でもあるので、そのままにしない方がいいですよ。
あと、それまでの水やりで土からアルカリ成分が流れ出て、土が酸性になっていることもよくあるので、天然石灰を足してやるか、園芸用の土を少し足してもよかったと思います」
◎種まきのやり方って
種まきをすると、みなさんすごい勢いで発芽しました。まく種がちょっと多すぎたでしょうか。
「はい、ちょっとまきすぎでした。園芸番組などでは1cm間隔で種をまくなんて言われますが、そこまで厳密でなくてもいいとは思います。けど、最終的には2度、3度と間引いて、適切な数と間隔にしますので、これだと間引く作業が大変。適切な、というのは、収穫する時のチンゲン菜のおよそのサイズを想像して、そのプランターにいくつチンゲン菜が入るかを考えてみてください。最終的には収穫時のサイズと数にあわせて間引いていくことになります。
小さな葉の状態でたくさん間引くのは気がとがめるかもしれませんが、ベビーリーフとして食べることもできるので、決してムダにはなりませんよ」
確かに、ベランダ園芸のプランターの大きさを思えば、100株はおろか、10株でも育つスペースがなさそうです。間引く時には間隔だけを気にすればいいでしょうか。
「間引く理由として、植えた種がすべていいものとは限らないことがまずあります。ですので、他の芽よりも弱々しいもの、ひょろっとしているものを間引きます。また、間引かなければ日当たりや風通しが悪くなって、生長を妨げることにもつながります」
次回、先生には肥料のことなども聞いていきます。