成長を続けるスペシャルマーケット「海と、魚と、」へ。
新長田の駅から商店街をずっと南に抜けて、海をたどれば駒ヶ林漁港があります。ここで年2回開催されているマーケットイベント「海と、魚と、」が10月16日に開催されました。
2020年の初開催から5回目とあって、このマーケットを楽しみにする人も増え、運営も回を重ねるごとにスムーズに。イベント当日の様子をフォトレポートでお伝えします。
気持ちのよい晴天の1日。11時開場でしたが、早い人は9時半から並んでいたとか。尼崎から駆けつけたという方でした。
駒ヶ林中学校吹奏楽部の演奏で開幕。この数年、コロナ禍で演奏をなかなか披露できなかった中学生たちにとっても、貴重な機会に。まさに「海と、魚と、」らしい素敵なオープニング。
みなさんの一番のお目当ては、もちろんこの鮮魚販売。その日獲れた魚を漁師さんから直接買えるなんて。小アジ10匹100円、ハマチ400円、タチウオ100円、チヌ300円、サバ 中サイズ300円など、産直ならではの価格も魅力的。
漁港にある倉庫を会場にしているため、時間帯によってはどうしても行列が発生。
イベントといってもその日に海に出てみないと入荷量がわからない。漁ですから。あいにく豊漁とは言えない状況だったそうですが、それでもこの数。こうした入荷状況を掲示するアイデアも「海と、魚と、」を重ねるごとに生まれてきました。
魚市場でちょっとしたセリに参加しているような気分にも。鮮魚販売は岩松水産。
フード屋台もたくさん。「清本の店」による焼き穴子やサザエつぼ焼き、「イルネッソ」のトマトリゾット、「焼きそば専門店イカリ」のタコ焼きそば、「松岡商店」からは日本酒にクラフトビール、ラムネなど。
海の前の特設席で飲んだり食べたり。近所のみなさん大集合なテーブルから、家族連れ、独酌まで、それぞれの楽しい時間。
なんといっても目の前は海&漁船。こんな最高のフードコートってない。
「海と、魚と、」といえばの漁師チーム「神戸ペアトローリング」による釜揚げしらす丼も。400食を準備して、12時半時点ですでに350食ほど販売とのこと。
倉庫の別棟では、さまざまな魚、エビ、カニ、イカ、エイにまで触れるタッチプールが。
ただ触れ合うだけでなく、わかりやすい解説付きで、稚魚放流や浜辺掃除といった漁師たちの活動についても紹介されていました。KOBEにさんがろくPROJECTに参加する学生たちもお手伝い。
こちらは駒ヶ林小学校5年生による長田港の風景画展。それぞれに好きな画角で船や港が描かれていてのびのびとした気持ちに。
大漁旗も子どもたちの絵画と呼応するかのように悠々と。
ちなみにこの日の新長田は、駅前の鉄人広場での「琉球祭」、大正筋商店街での「くにづかリボーンマルシェ」、新たにオープンしたジョブスペースラボでの展覧会、アトリエコマとおさんぽ畑の収穫祭&どら猫まつり…と駅から港までの道中にイベントがたくさん。
これぞぐちゃぐちゃのゴチャゴチャで大変にぎやかな街、長田の休日! とても充実した1日でした。
文:竹内厚
写真:岩本順平、竹内厚