本文までスキップする

Farmer‘s Yard / 鈴木広史さん

鈴木広史の<9月某日の日記>

今朝もお嬢さんのおはようで目が覚める。お嬢さんといっても一緒に引っ越してきた猫のお嬢。朝食前に日課の散歩に出かける。お嬢さんも、ぽたぽたとついてくる。肺いっぱいに新鮮な空気を吸い込む。ここに来て深呼吸の気持ち良さを知る。神戸の住まいは小高い山の上にあり、僕たちは山荘と呼んでいる。たくさんの緑に囲まれた生活。なにより静かだ。聞こえてくるのは、小鳥や虫たちの鳴き声と風の音。規則正しく来てくれる郵便屋さんのバイクの音くらい。いいところに来れたなぁと何度も何度も妻と語り合う。これからも植物たちと共に生きる農業を続けていきたい。
野菜の可能性を最大限に引き出すには…野菜を使ってもっと面白いことはできないか…野菜の価値を創造していく毎日は本当に楽しい。農家になって10年の節目。新たな挑戦は始まったばかり。ワクワクが止まりません!

鈴木広史さんに5つの質問

ー Q1:農家歴
2011年から始めたので10年目。植物に関わる仕事に就きたくて、ホームセンターの園芸部門のバイヤーから始めた。そこから実際に手を動かす方に関心が向いて、接ぎ木の農家さんやガーデニング、花屋さんでアレンジメントの修業もしてから就農。

ー Q2:栽培作物
ベジタブルアレンジメントという商品を展開しているため、年間通じて400品種を育てている。1年が365日なので、365品種以上を作ることはこれからもこだわりたい。

ー Q3:好きな野菜の好きな食べ方
ツタンカーメンという品種の紫エンドウ豆で作る豆ごはんが絶品。

ー Q4:気になる農機具
多品種を少量ずつ作っているので、手で草を刈れる「鋸鎌(のこがま)」があれば充分かな。

ー Q5:尊敬している農家さん
農家とか人じゃないんだけど、前職でお世話になったバイヤーの先輩から教えてもらった「今後は『常識』では通用しない」という言葉は響いている。サソリを10時間見ていられるある男性がいて、それはいろんな角度で観察できているからだという話を聞いた。自分も野菜に対してそうありたいと思っている。