すまいるふぁーむ藤本 / 藤本耕司さん
藤本耕司の<2月某日の日記>
いちごの収穫の期間は、起床は午前3時。眠い目をこすりながら、豆を挽き、コーヒーを淹れる。どんなに忙しくても欠かさない日課だ。急いで朝食を摂り、カップ4杯分のコーヒーを水筒に入れ、ヘッドライトをつけていちごハウスへ。
暖房は焚いているものの、いちごの果実は冷え切って指先が凍える。動かなくなった指をコーヒーで温め、再び収穫。
いちごを販売するうちの直売所は朝8時半に開店する。間に合うように、収穫したいちごを荷造りする。今日はどんなお客様がいらっしゃるだろう。どんな思いでうちのいちごをお買い上げいただけるのだろう。そんなことを思い浮かべながら、急いでいるけど、丁寧に。心を込めて。
さあ、開店。水筒のコーヒーは残りわずかになっていた。
藤本耕司さんに5つの質問
ー Q1:農家歴
19年。農家を始めた当初から、必ずいちごに四つ折りの案内の紙を入れてきた。コロナ禍でいちご狩りができなくなったが、口コミを中心にして、ハウス前にある直売所での販売は開始1時間で売り切れることも。現在は若手の農家育成にも力を注ぐ。
ー Q2:栽培作物
章姫、紅ほっぺ、おいCベリーの3品種。年間20トンを超えるいちごを栽培し、県下でも有数の生産量を誇る。
ー Q3:好きな野菜の好きな食べ方
紅ほっぺ、おいCベリーの生食。甘みはもちろん、酸味、香りのバランスが整っているので毎日食べても飽きがこない。
ー Q4:気になる農機具
小型GPS走行のトラクター。高齢者が増えて耕作放棄地となってしまう前に、地域単位でもこうした農機具を導入して地域に農産物を提供していけたら。
ー Q5:尊敬している農家さん
お父さん。長年の経験から勘どころをおさえて収益もしっかりあげる姿に。